吉田戦車、告白、感謝

スカートとスピーチは短いほうが良い、という掟を破り最後の今日は長いです。
昔の不良女子高生のスカートのように。
こんばんは、バリカンの中川です。

好きな漫画家の一人に吉田戦車という人がいる。
4コマもしくは超短編で見せる突拍子もない発想と展開が好きだ。

そんな氏が単行本の後書きでこう書いてあり、少し以外でもあり、
大変勇気づけられた。目の前が開けた気分になった。

「「漫画家になりたいな!」という気持ちの中に、4コマ漫画は含まれていなかった。石ノ森章太郎や本宮ひろ志を目指していたのであり、それはストーリーマンガを描きたいぜ、ということだ。ギャグのほうが向いているなどといわれると、長編能力のなさを棚に上げ反発したりした。」(甘えんじゃねえよ!後書きより)

吉田戦車の4コマ漫画はホント面白いなぁと思っていても、
本人は望んで描いていなかった。
受け手側が評価している部分は必ずしも発信する側と一致しない。
吉田戦車は長編を描きたいと思っているのに、
消費者は、長編ではないほうの作品を好む。


これまで、10年ほど下働きをして、ちょうど1年前独立に至った。
独立は不安だった。
他の建築家のように思想はない。
特別やりたいことや信念があるのかと言えば、そうでもない。
そんな自分が激しい建築業界でやっていけるのだろうかと。
だけど、自分でしかできないことがあるはずだ、という根拠のない自信のみで
はじめたような独立だった。

けれども、幸いと言うにはささやかすぎるほど、今現在沢山の仕事をいただけている。

次第にこういう所がバリカンは良いんだよねと言ってもらえる。感謝してもらえる。
もちろんそれは物件ごとにそれぞれ異なる要望から生まれて来た結果であり、何が評価されているのかをキレイに整理できるものではない。

だけど、何か自分の得意分野のようなものがボンヤリと浮かび上がって来ているのも事実だ。例えそれが自分が望んでいようといまいと。

吉田戦車のようにあらかじめ自分の中のやりたい事がなかった分、
これはずいぶんラッキーなことなんだなと自覚するようになってきた。

やりたいことを見つけるのではなく、自分は何が得意なのかを見つける。
何が評価されているのかを見つける。
そう思うとずいぶん楽になり、頭の中はクリアーになってくる。

「自分たちの得意なことはこれです」。
スタッフと共有し、そこへ向かう道筋を明確にし、
バリカンへのニーズにこれからもガンガン応えていきたいと思います。

これからも設計事務所バリカン、宜しくお願いします。

最後にリレーブログの機会を与えてくれたA-projectの皆様ありがとうございました。

皆様、一週間お付き合いありがとうございました。またお会いしましょう。
バリカン中川でした。



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