本日は、本年4月に出版された「建築家を知る/建築家になる」(山本想太郎著、王国社)を紹介させていただきます。

表紙:大きさは130×190mm
この本はタイトル通り「建築家」について書いたものです。一般に建築家は、独占業務として建築設計を行う「建築士」という国家資格を取得しているのですが、その制度を規定する法律である「建築士法」が、構造計算書偽装問題を受けて2008年末に大改正され、建築設計という仕事をとりまく環境が一変してしまいました。その影響は建築家ばかりでなく、建築を学ぶ学生さんや、設計を依頼する建築主さんにまで及びます。
この本ではもちろんそのような「変化」についても論じていますが、基本的には、建築家とはどのような能力をもってどのような仕事をするものなのか建築主さんに知っていただくこと、また建築家になるために考えておくべきことを建築系の学生さんに示すことを主眼としました。ですから、文章としてもなるべく専門的な用語や言い回しを使わず、使う場合はその意味も解説しながら書くように心掛けました。とはいえ建築の基礎知識を広くカバーすることも意識していますので、必然的に内容は専門的なところにまで連なっています。
建築設計における多くのトラブルは、建築に関わるそれぞれの立場の方々の、建築設計に対する認識のズレによって生じているとも言えるでしょう。建築主さんと建築家、そして社会全体が良い協力関係のなかで建築を生み出していけるために、この本が少しでもお役に立てればと考えています。
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