赤いものつながりということで、大した脈絡もないままに、今回は、ザリガニの話を書きたいと思います。
昨年の初夏、小学一年生の娘にせがまれて、近所の川で捕まえて早半年以上、家でザリガニを飼い続けています。当の娘は直ぐに飽きて、世話はもっぱら自分がすることになってしまったのですが、飼ってみてびっくりしたことに、ザリガニは冬越しをするのです。自分も小学生の頃には例にもれず、ザリガニを飼っていたりもしたのですが、大概、秋までには面倒臭くなって逃がしてしまうか、かわいそうにも死なせてしまっていました。
ものの本によると、ザリガニの寿命は四年程もあるのだそうで、はじめは小さかったザリガニも、現在、5回目の脱皮を終えて益々快調です(脱皮した自分の抜け殻を、2、3日できれいに食べてしまうのにも、びっくりしました)。

そのザリガニ(メスです)、日々観察していると、棲み処に妙なこだわりがあることに気が付きました。ザリガニは、体内からアンモニアを出して水が臭くなってしまうので、冬場だと週に1、2回の割合で、棲み処にしている(させている?)透明なプラスチックケースの水を取り換えてあげるのですが、その度に、中に入っている砂利を平らに均しても、彼女はせっせとケースの端に砂利をうずたかく積み上げ、砂利の土手を築き上げるのです。

そして、一緒に入れてある壺(コップ)のまわりに砂利が無くなると、納得するのか、作業をやめて満足そうに(と見えます)、壺(コップ)の中でまるくなるか、まわりに砂利が無くなった壺(コップ)に寄り添うようにしています。
ある時に、砂利の量を増やしたのですが、彼女の作業量も同じように増えただけで、やはり、壺(コップ)のまわりに砂利が無くなるまで、その、砂利運びの作業は続けられています。
そんな彼女(ザリガニ)も、のらザリガニとしての彼女なりの人生があるに違いない、言い寄ってくるオスだっているかも知れないと思い、春になったら、また、近所の川に放してやることにしています。今は、放した先から悪ガキに捕まってしまうことだけが心配です。