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ブリと除雪と三角形③

こんにちは!!!タコです。。。
今回は前回に引き続き、ブリザード後の除雪についてご紹介します。

タコたち設営隊員にとって、ブリザード後の除雪作業は越冬中の仕事の中で、とても大きなウェイトを占めています。。。

特に7月は毎週のように昭和基地にブリザードが訪れました・・・

ブリザード中は外出制限令が出て、自由に基地主要部の外へ出ることができなくなるので、できる建築の仕事は限られます。

なので、7月のブリザード襲来時には主に倉庫にある建築資材の整理・在庫チェックをしていたタコ・・・(昭和基地にどんな資材がどれだけあるかが分からないと、次の隊が日本から昭和基地に何を持ち込んでいいかが分からなくなってしまうため、倉庫の棚卸は大事な仕事です。)

そして、ブリザードが去った後は、除雪作業に追われることになります。

6月末から7月末にかけてのタコの仕事はこんな感じ・・・

TsWIS1PZJH.jpg


ほとんど倉庫整理と除雪しかしてない・・・(ブリザードのおかげで倉庫整理がはかどりました。。。)

除雪には皆勤賞で参加しているタコ・・・越冬後半になると、重機で除雪するメンバーも、そのメンバーが乗る重機も大体固定されてきます。。。

タコの愛車はこちら・・・
日立製パワーショベルZAXIS(通称:ザク)!!!


1lx8naTRpX.jpg




日本から出発する前に重機の免許を取ったけど、ペーパードライバーだったタコ。。。
越冬開始直後からたくさんザクやブルなどの重機に乗って、何とか人並みに運転できるように・・・


建物の外壁際に溜まった雪を崩したり・・・
Am0JC4Zon9.jpg
(万が一外壁を傷つけてしまった場合に、『自分で直せるから・・・』という理由で・・・
例年、建物の際の除雪は建築隊員がすることが多いようです。。。)


電線が走っているケーブルラックの下に溜まった雪を取り除いたり・・・

Nny1n06tn0.jpg
(万が一、電線を切ってしまったら、大変なことになるのでドキドキです。。。)






前回の記事でもご紹介した通り、除雪は基本的に重機を利用して行われますが・・・

『屋根の上に積もった雪』や、『配管・配線・水源など絶対に傷つけてはならないライフラインの上に積もった雪』を取り除く場合には、スコップを持って人力で除雪することになります。(手堀と呼んでいます。)



UdlI6QjX8T.jpg
屋根の上の雪下ろしを手堀で行う様子。。。



MhGt8MA4y7.jpg
130kl水槽という昭和基地の水源となっている水槽の上の除雪を手堀で行う様子



そのほかにも、建物配置の関係上、重機が入れないため、手堀で除雪しなければならないエリアがあります。

前回・前々回の記事で基地主要部にある雪が溜まりやすい場所を2箇所ご紹介しましたが・・・

r14OiP7jml.jpg



この間には二つの通路に囲まれた重機の入れないエリアがあります。。。
(魔の三角地帯)

NPsRj8Gs6t.jpg



断面図で見るとこんな感じ・・・

e1yFIm58M3.jpg



大きなブリザードが来ると、このエリアには2階の屋根を超えるような大きな雪の吹き溜まり(スノードリフト)ができますが・・・(前回もご紹介しました。。。)

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K0jF95Alqw.jpg




さらにブリザードが続くと、重機の入れない『魔の三角地帯』にも雪が溜まってしまうことがあります。。。
断面図で見るとこんな感じ・・・

X9i0gtYdAj.jpg







6ZLVCEJ0PX.jpg
上の断面図の赤い➡から撮った写真がこちら・・・
hpUyHxofpS.jpg





Q29fj24Gfb.jpg
上の断面図の赤い➡から撮った写真がこちら・・・
FQt7sRW09g.jpg



青い通路の下は雪で完全に埋まり、重機の入れないエリアに大量の雪が溜まってしまいました。
こうなると大変!!!!

魔の三角地帯に溜まった大量の雪を重機の届く場所まで、スコップで運ばなくてはなりません。
断面図だとこんな感じ・・・

jakqauAqbz.jpg



写真だとこんな感じ・・・
64LeIYSwlJ.jpg

g83eK2kxKj.jpg




スコップでの手堀は重機を使って行う除雪に比べて、何十倍もの労力を使います。
手堀に参加する隊員は疲れ果てて、休憩中はこんな感じ・・・

F0ci_RlqyW.jpg



隊員の越冬中の除雪作業の負担を減らすためには、重機の入れない場所にはなるべく雪を溜めないことが重要になります。

そうは言っても、自然をコントロールすることは出来ないので、ブリザードは必ず定期的に昭和基地に襲来します。

ブリザードが来ることは防げないけど・・・もともと雪の吹き溜まり(スノードリフト)が出来るのは、隊員が作った建物等の影響によるもの。。。

ブリザードによる雪の吹き溜まり(スノードリフト)の発生は減らすことができるかも・・・
ということで、57次越冬隊では、色々なスノードリフト対策に挑戦しています。

次回の記事では、そのスノードリフト対策についてご紹介します。



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この記事へのコメント

  • 1,
  • makoさん
  • 2016/09/05 12:02
除雪、大変ですね、数年前に私の住む地域が1mを越す大雪に降られた時の事を思いだしました。雪をかいても、その雪を持って行く所がなく、結局は溶けるのを待った

  • 2,
  • 南極タコさん
  • 2016/09/21 13:33
makoさん

いつもコメントありがとうございます。

数年前に日本(関東)でも大雪がありましたねー

手堀で除雪をする際は、重機が届くところに雪落し用の穴を掘ったりして、雪を出す場所を確保してから、雪をかくことにしています。
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南極タコ
出身:神奈川県
年齢:35歳
職業:住宅の設計・建設
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